たのしいお仕事
つい先日、とっっっても贅沢な体験をしてきたんです。
今日は私たちのお仕事の話も絡めながら、そのお話をさせてください。大分長くなってしまいますがお付き合いいただけますと幸いです。
私たち成田本店は店頭で本やCDを販売するだけでなく、地域で作家さんの講演会やアーティストの公演があった際、会場で物販もしております。
ライブ会場でチケット受付を済ませた先に、CDを並べて売ってる人たち。実はあれも地域のお店のお仕事だったりするのです。(タオルやTシャツなどのグッズ販売はまた別ですが)
そんなわけで、先日とある公演へCD即売に行かせてもらったのですが、その公演がもう楽しくて楽しくて…
向かった先は三沢市公会堂、あの清塚信也さんのコンサートです。
テレビでもよくお見掛けする清塚さんのコンサート。もうこの時点で期待しかない。私たちはわくわくしながら会場へ向かいました。
さて、会場に着いたらそこからはまず時間との戦いです。主催者さまやスタッフの皆さんにご挨拶をして、開場時間までに商品の設営をします。特典の有無や値段が間違っていないかなど念入りにチェック。そうしているとあっという間に開場時間になっています。そしてロビーに開場アナウンスが流れた瞬間から、私たちの第二の戦いが始まります。
受付を済ませたお客様が続々と入場してくるので、とにかく「ここでCD売ってるよ」というのをアピールします。
販売自体もするのですが、やはり本番は公演後。今はとにかく声掛けの時間です。
(とは言え公演後はかなり混むので、混雑を避けたい方はこの時間での購入をおすすめしております)
お客様に今日はこんな商品があるんですよ、というのをご案内して、公演が始まれば一度私たちのお仕事は休憩に入ります。
しかし私自身クラシックコンサートは初めてだったのですが、今回お仕事させて頂いて思ったこと。
お客様がおしゃれ…!!
みなさん思い思いのおめかしをしてきていて、見ていて眼福…
小さなお子様もばっちりスーツで決めていて、とてもかっこよかったです。
そんな感じでほわ~としながら、静かになったロビーでお昼用に用意していたパンをかじりだした瞬間。
(公演中、私たちは販売場所で待機・休憩をとります)
公演が始まりました。
すごくクリアに聴こえてくるピアノの音。
…クリアっていうか結構しっかり聴こえてくるな。これって音漏れってレベルじゃないな。もしかして…いやもしかしなくてもスピーカーでロビーに流してくれてるな…!
実はこういう場所での公演中の音って、そこの会場や主催者様側の意向によってロビーまで聴こえてくるかどうか変わるんです。なので聴こえてくるととっても嬉しい。(この後すぐに分かったのですが、お客様が中座して再入場する際、MCまでロビーで待機しなければならず、その待機中でも演奏を聴けるように、ということだったようです。優しい。)
思いがけずプロのピアニストの演奏をがっつり聴きながら昼食をとることになり、気分はもう高級レストラン。
食べてるのがコンビニパンとかもう関係ない。めちゃくちゃ贅沢な時間でした。
今日の即売来れて良かったなぁ~なんて思いながらパンをかじっているうちに一曲目が終わり、清塚さんのMCが聞こえてきました。
いやこの方本当にトークが面白い。
声のトーンも心地よく、そのいい声でお客様の笑いもしっかり掻っ攫っていく。
演奏のすばらしさは言うまでもないですが、クラシックに疎いわたしでも聴いたことのある有名曲やディズニーの名曲のアレンジなど、聴いていてうきうきしてくる選曲。
清塚信也の公演、めちゃくちゃ楽しい!
こんな贅沢幸せだな…なんて思いながら、しかし幸せに浸っているばかりではいけません。なんせ私たちはお仕事で来ているのです。仕事をしなくては。
公演中に聴こえてくる音やスタッフさんから頂くセットリストをみて、どの曲がどのCDに入っているのか。MCではなにか商品の話をしていないか。そんなのを確認しながら公演後の(私たちの)本番に備えるのです。
公演終了後はもう嵐です。
開演前の比ではないくらいのお客様が殺到します。それぞれのお客様に、今日の公演内容を含めた商品の説明をしながら、おつりのお渡し間違いのないよう慎重に迅速にお会計をします。レジは無いので頼れるのは電卓と自分のみ。それなりに長くこの仕事をしてきた腕の見せ所です。気合が入ります。
公演後のお客様の、興奮冷めやらぬ、といった様子のお顔を見ているとこちらまでうれしくなってくるのです。皆さんと非日常を共有できたような感覚になって、それが楽しくてついつい接客にも力が入ります。
私たちが全力で商品を売って、お客様がお家でその商品を見るたびに、今日の公演のことを思い出してくれたら。
お客様の楽しい思い出のお手伝いが出来たならいいな、と即売のたびに思うのです。
さて、嵐の後はお片付けです。迅速に商品を梱包し、売上を計算し、スタッフの皆様にご挨拶をして、店へと戻ります。
忘れ物が無いことを確認してさぁ帰ろうかという時でした。
まさかの清塚信也さんご本人がロビーへいらっしゃったのです。
公演後でお疲れにもかかわらず、お店用のサインにも快く応じてくださいました。
実物はテレビで見るよりもずっとイケメンでございました。
少しの時間ではありましたが、お会いすることができて嬉しかったです。
そして無事清塚さんのサインも手に入れることができた私たちは、ふくふくとしながら帰路についたのでした。
随分と長くなってしまいましたが、私たちのお仕事はこんな感じでお店の外でも本やCDを売ることがあります。
みなさんもどこかコンサートなどに行かれた際は、ぜひとも物販スペースに立ち寄ってみてください。
全力で思い出作りのお手伝いをさせていただきます。
最後になりますが、三沢市公会堂の皆様、公演スタッフの皆様、清塚信也様、ご来場くださったお客様、すてきな時間をどうもありがとうございました!